GoHighLevelの「Conversation AI」という新機能を使って、AIチャットボットを構築する方法について説明

GoHighLevelの「Conversation AI」という新機能を使って、AIチャットボットを構築する方法について説明します。このボットは、リードや顧客と双方向で対話し、サードパーティのツールや追加のサブスクリプションなしに、GoHighLevel内で完結して構築できるのが大きな特徴です。

GoHighLevelでできること (What can be done)

このAIチャットボットを構築することで、以下のことが可能になります。

  • リードや顧客との双方向コミュニケーション:AIがリードや顧客からのメッセージに返信し、対話を進めます。
  • 複数のチャネルでのメッセージング:SMS、ウェブサイトのチャットウィジェット、FacebookやInstagramのDMなど、様々なチャネルを通じてメッセージを送受信できます。
  • リードの事前資格確認:予約を入れる前に、AIが「いつ頃ソーラーを導入したいか」「屋根の日当たりはどうか」「おおよその信用スコアはどうか」といった資格確認の質問を自動で行い、質の高いリードを事前に選別できます。これにより、資格のない人との通話を避けることができます。
  • 質問のバリエーションを理解:ボットは、ユーザーからの質問が多少異なっていても、同じ意味だと理解して適切に回答できます(例:「ソーラーは賢い投資か」と「ソーラーパネルを家に設置するのは賢いか」は同じ質問だと認識)。
  • 文脈を理解した応答:AIは、過去の会話の文脈を理解し、ユーザーの返信内容に合わせて、より適切で自然な応答を生成します。定型文を返すだけの従来のオートメーションとは異なります。例えば、「数ヶ月後」と返すと、「数ヶ月後のソーラー導入をご検討いただきありがとうございます」のように、AIが状況を考慮したメッセージを作成します。
  • 自動アポイントメント設定(またはリンク送信):顧客がアポイントメントを希望した場合、AIが直接カレンダーに予約を入れるか、予約リンクを送信することができます。
  • 無応答リードへの再アプローチ:リードが2時間以内に返信しなかった場合など、無応答の状況でも、AIが再度メッセージを送って会話を継続させることができます。
  • 非資格リードへの対応:資格基準を満たさないリード(例:信用スコアが低いなど)に対しては、自動的に「資格がないため、これ以上ご連絡しません」といった特定のメッセージを送るように設定できます。
  • WebCrawlerによるボットトレーニング(ベータ版):ウェブサイトのURLを入力するだけで、ボットがサイト内のテキスト情報を読み込み、自動的にビジネス情報を学習してトレーニングすることができます。

構築するために何をすればいいのか (What needs to be done)

このAIチャットボットを構築するための具体的な手順は以下の通りです。

  1. GoHighLevelの利用開始
    • GoHighLevelのアフィリエイトリンクから30日間の無料トライアルに登録します。動画の作成者は、このリンクからの登録者には個人的に設定を支援すると述べています。
  2. Conversation AIの有効化
    • HighLevelのエージェンシーアカウントにログインし、「設定 (settings)」へ移動します。
    • 「会社 (company)」タブの下にある「Conversation AI」を有効にします。
  3. Conversation AIの基本設定(サブアカウント内)
    • サブアカウントに切り替え、「設定 (settings)」から「Conversation AI」に進みます。
    • 会話AIのメイン設定は、オートメーションで設定するため、一旦「オフ」のままにします。
    • ボットがメッセージを送るチャネルを選択します(SMS、ウェブサイトのチャットウィジェット、Facebook/InstagramのDMなど)。動画ではSMSのみを選択しています。
    • ビジネス名を入力します。
    • ボットの応答間の**待ち時間(例:10秒)**を設定します。
    • ボットが1人のコンタクトとやり取りできる**最大メッセージ数(例:10回、最大25回)**を設定します。
    • 設定を保存します。
  4. ボットのトレーニング
    • 「ボットトレーニング (bot training)」セクションへ移動します。
    • **WebCrawler(ベータ版)**を利用して、クライアントのウェブサイトURLを入力し、自動で情報学習させることも可能です。
    • または、「Q&Aの追加 (add Q&A)」をクリックして、手動でQ&Aを追加します。
      • よくある質問(例:「ソーラーは賢い投資か?」)を入力します。
      • それに対する回答を入力します。質問のバリエーションはAIが理解するため、基本的な質問で構いません。
    • 「意図を設定 (configure intents)」へ移動し、以下を有効にします。
      • サポートと一般的なQ&A (Support and general question and answer)」を有効にします。
      • アポイントメント予約 (Appointment booking)」を有効にし、使用するカレンダーを選択または作成します。
      • アポイントメント予約方法として、「予約は行わず、予約リンクのみ送信する (don’t book appointment only send the booking link)」を選択するか、ボットが会話を通じて予約プロセスを完了するように設定するかを選びます。
      • 「会話フロー (conversation flow)」はオートメーションで設定するため、このセクションは空白のままにします。
  5. オートメーションのセットアップ
    • 「オートメーション (automation)」タブに移動し、新しいワークフローを作成します。
    • トリガーイベントを設定します。例えば、フォーム送信、Facebookリードフォーム、不在着信テキストバック、直接メッセージなど、様々な方法でボットを起動できます。動画ではフォーム送信を例にしています。
    • 次のステップとして、「会話AI (Conversation AI)」アクションを追加します。
      • 「パーソナリティ (Personality)」を設定します(例:「あなたの名前はJasperで、Renew Energy Solarで働いています」)。これは50文字以内にする必要があります。
      • 「追加の指示 (Additional instructions)」を設定します(例:「短く肯定的な返信で、見込み客を電話予約に誘導してください」)。
      • 最初の質問を設定します(例:「当社のサイトでフォームを送信されたのを確認しました。いつ頃ソーラーに移行する予定ですか?」)。最初の質問には導入メッセージを含めることができます。
      • 「タイムアウト (Timeout)」を設定します(例:2時間)。これは、ユーザーが返信しない場合にボットが待機する時間です。
      • 「チャネル (Channel)」を設定します(例:SMS)。
      • 「ブランチ (Branches)」を設定します。
        • 「条件の追加 (add condition)」をクリックし、リードが資格を満たす場合の条件を設定します(例:「見込み客が6ヶ月以内にソーラー導入を検討している」)。この条件に合致した場合、次の質問へ進むように設定します。
        • 必要に応じて、次の資格確認質問を追加します(例:屋根の日当たり、信用スコアなど)。これらの後続の質問には、通常、導入メッセージは不要です。
        • 「条件が満たされない場合 (no condition met)」のブランチ:リードが資格を満たさない場合に、オートメーションを停止するか、特定のメッセージを送信するように設定します。
        • 「タイムアウト (timed out)」のブランチ:リードが設定された時間内に返信しなかった場合に、会話AIのステップを再起動して再アプローチするように設定します。
    • 最終ステップ(資格のあるリード向け):リードが予約に同意した場合、「SMS送信 (send SMS)」アクションを追加し、カレンダーの予約リンクを送信します。
  6. ワークフローの保存と公開
    • 設定が完了したら、必ずワークフローを保存し、「公開 (publish)」します。
  7. ボットのテスト
    • 自分でフォームを送信するなどして、構築したボットが意図した通りに動作するかをテストします。